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食パンの中から金属異物が
1)食パンの中から金属異物が(その1)
■状況
食パン製造工程中にパンの中から球状の金属異物混入が発見された。
工場内で発見されたが、どこからの混入か分析して、原因究明を行いたい。
- 光学系顕微鏡写真より、異物は黒色~茶色の半球状で、表面に付着物らしきものが確認 された。また大きさとして直径が約1.8~1.9mmφ(ミリメートルファイ)程度のものであった。
- 定性分析より、異物の主要構成元素は、Fe(鉄),C(炭素),O(酸素)から成るものと推定された。
EPMAによる定性分析(元素分析)結果
存在元素 | 異物-A | ||
---|---|---|---|
1 | 2 | 平均 | |
Fe | 96.877 | 95.420 | 96.149 |
C | 2.220 | 3.120 | 2.670 |
O | 0.784 | 1.137 | 0.961 |
K | 0.063 | 0.212 | 0.138 |
Ca | 0.056 | 0 | 0.028 |
Na | 0 | 0.111 | 0.056 |
■分析結果
黒色異物は、Fe(鉄)がほとんどを占め、少量のC(炭素),O(酸素)から成る金属異物と判断された。
また表面写真の形状から、1.8mmφ(ミリメートルファイ)前後の半球状を呈していることから、溶接時のスパーク物溶融火花が飛散冷却後、何らかの原因で落下混入したのではないかと考えられた。